[自作PC] 安価でコスパ重視ならAMDのAPU Ryzenが最適解?

2019/08/25自作・カスタマイズ

私はここ十数年くらい最低限の作業さえ出来ればいいからと、PCのスペックは全く気にしないでDellの既製品をカスタマイズ無しでそのまま使っていました。なのでCPUに関しては「とりあえずIntel使っとけば問題無いよね?」くらいの認識でしたが、何やら最近AMDのRyzenがかなり好評なようで、今までAMDに毛ほども興味の無かった私としても無視出来なくなってきたというのが正直なところです。

私が最後にPCを自作したのはPentium 4のNorthwoodだったかな?というくらい昔の話なので、最近のチップセットとか本当に何が何やらさっぱりわけわからん状態でしたが、結論から言ってしまうと「今はもうRyzenしか無くね?」というくらいRyzenにどハマりしてしまいました…おかげでPC自作したい病が絶賛再発中です。

そんなわけで当エントリーは「安価でそこそこ性能の良い普段使い用のPC」というコンセプトで自作した場合、自分ならこのCPUを選ぶというテーマで書いてみたいと思います。

尚、実際に購入しての使用感を交えたレビューなどではなく購入前のリサーチ段階なので、カタログスペックやネットで仕入れた情報などから判断しているエア自作的な内容だという点はあらかじめご了承下さい。

同じ価格帯ならAMDの方がコスパが高い

PCの予算を抑えるならCPUはGPU内蔵のものを選ぶのが一番てっとり早いです。AMDの場合はAPU(Accelerated Processing Unit)というらしいですが、今回は全てそのAMDのAPUからセレクトしてみました。

AMDのAPUが最適解な理由

まず始めに、なぜIntelではなくAMDなのか?勿論それには理由があります。

単純にコスパがいい

IntelとAMDで同じくらいの性能のCPUを選んだ場合、AMDの方が値段が安くなるようです。チップセットにもよりますがマザーボードもAMD用の方が全体的に安い傾向にあるので、この2点の組み合わせだけでも他のパーツ1点分くらいの差額が出る事もあります。

内蔵GPUがIntelより高性能

単純に数値だけで測れるものでもないので目安程度に考えていますが、AMDのRadeon RX Vega 11(Ryzen 2400G・3400Gに搭載)はIntelのUHD Graphics 630(第8世代のCore i3以上に搭載)と比べると倍以上の性能と言われています。また、単体のグラフィックボードで言うとGT1030に相当するとかいう話も。

「グラボとかHD Graphicsでいいわ」そんなふうに考えていた時期が私にもありました…

AthlonでもAVX・AVX2に対応

IntelでもCore i3以上のCPUを選択した場合は問題ありませんが、CeleronやPentium GoldはAVX・AVX2をサポートしていません。

私が現在使用中のPCは世代で言うとHaswellなんですが、残念ながらまさにそのPentium GなのでAVXをサポートしていません…そのせいで性能を十分に発揮出来ないどころかそれ以前に利用出来ないアプリなどもあるので、私としてはここが絶対に外せないポイントだったりします。

内蔵GPUについて

APUによって内蔵しているGPUのグレードが違うので性能に若干の差はありますが、対応するAPIに関してはほぼ共通しています。

  • Direct3D 12.0
  • OpenGL 4.6
  • OpenCL 2.0
  • Vulkan 1.1

という事で、いまどきのPCに必要な環境はバッチリ揃っていると思っていいでしょう。これはIntelのUHD Graphicsでも同様ですが、ホント今の内蔵GPUってかなり高性能になりましたよねぇ…

価格帯別に最適なCPUを考えてみる

世代や発売時期も関係してくるので一概にそう言えない場合もありますが、基本的に値段と性能は比例するので高性能なCPUほど値段も高くなるのが道理です。そこで予算と使用目的とのバランスを考えて折り合いをつけていく(妥協とも言います…)形になるのが一般的でしょう。

尚、値段はショップによって結構違いますし在庫や市場などによっても変動するので、この価格帯に収まらない場合があるかもしれませんが、そこはあくまでも目安という事でひとつご容赦願いたい。

9,000円以下

とにかく安ければ安いほどいいという事ならこのクラスでしょうか。この価格帯ならAthlon 200GE(220GE・240GEもあります)が最適かと。Pentium Gold G5400と同じ2コア4スレでそれ以上のグラフィック性能だなんてすばらすぎです…

とは言え、Pentium Gold G5400も十分コスパの高い優秀なCPUですし、シングルコア性能ではPentiumに軍配が上がるという話もあるので、用途によってはあえてこちらを選ぶのもありかもしれません。

Pentium Gold G5400

2コア | 4スレッド | CPUクロック 3.7GHz | TDP 58W | 内蔵グラフィックス UHD Graphics 610

主にWordやExcelなどの軽作業で使うPCならこのクラスのCPUで十分と言えますが、メインPCとして幅広い用途に使うつもりなら、頑張ってもう1ランク上のCPUを選んだ方がよさそうに思います。

9,000~13,000円

2コア4スレではちょっと物足りなさを感じるなら、次は4コア4スレのRyzen 2200G・3200Gがよさそうです。Ryzen APU同士の世代対決になりますが、性能的にはそこまで大差無いので少しでも安い方を選ぶか新しい方かを選ぶ事になるでしょうか。

Ryzen 3 2200G

4コア | 4スレッド | CPUクロック 3.5GHz / 3.7GHz | TDP 65W | 内蔵グラフィックス Radeon Vega 8

Ryzen 3 3200G

Ryzen 3200GがZen2だったらもっと劇的に変わってたんじゃないかとは思いますが、とりあえずAthlonからRyzenになった事で内蔵GPUの性能が更に向上しているので、内蔵GPUを使うならCore i3-8100(9100)よりRyzen 2200G(3200G)を選んでおいた方が幸せになれそうな気がします。

13,000~15,000円

この値段で4コア8スレというまさに価格破壊なAPUがRyzen 2400Gです。それにしても私がしばらく自作から遠ざかってる間にこんなに楽しい事になっていたなんて…

Ryzen 5 2400G

4コア | 8スレッド | CPUクロック 3.6GHz / 3.9GHz | TDP 65W | 内蔵グラフィックス Radeon RX Vega 11

先ほども少し書きましたが、Radeon RX Vega 11がGT1030相当の性能に対してIntelのUHD Graphics 630がGT730相当という話なので、i5-8400(9400)と比較しても私はこちらを選ぶだろうというくらい気に入ってしまった大本命のCPUです。これがIce Lake・Comet Lakeで逆転するような事があれば、それはそれでまた面白くなってくるんですけどね?

現状ではまだRyzen 3400Gが18,000円以上するので、これがもっと大幅に値下がりしない限りこちらのRyzen 2400Gの方が値段と性能のバランス的に断然コスパがいいように思います。

安価な自作PCはAMDのAPUで組みたい

どこまで求めるかは人それぞれですが、グラフィックボードに関しても当然無いよりあった方が高性能になるのは間違いありません。しかし今は少しでも予算を抑えたいという方やそこまでの性能を必要としない方もみえるでしょう。必要だと思えば後から追加する事も出来るのでそれから増設しても遅くは無いですし、Ryzenの内蔵GPUならある程度のレベルまでは十分実用に耐える性能ではないかと思っています。

そんなわけで当エントリーの〆として

当エントリーのまとめ的な何か

  • 何よりも安さ重視なら Athlon 200GE
  • 出来るだけ高性能なら Ryzen 2400G
  • バランスで考えるなら Ryzen 3200G

こんな感じでどうでしょうか。

私も早く実際に組んで使ってみたいのはやまやまですが、Windows 10の乗り換えもサポート終了ギリギリになりそうですし、やはりそのタイミングでしか買えないだろうなぁ…といったところです。

それまでにIntelがどう出るか、その結果次第では全力で手のひらクルーとかあるかもしれませんけどね?